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高松市立みんなの病院

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診療情報

当科では、食道・胃・大腸・肛門などの消化管、肝胆膵領域のがんや良性疾患を中心に、各種ヘルニア、甲状腺、乳腺などの疾患を対象に、日本外科学会、日本消化器外科学会、日本消化器病学会、日本肝臓病学会などの指導医・専門医が治療を行っています。また、日本内視鏡外科学会技術認定、日本肝胆膵外科学会の高度技能指導医も在籍し、腹腔鏡手術や高難度の肝胆膵手術にも積極的に取り組んでいます。

学会認定施設
  • 日本外科学会専門医制度修練施設
  • 日本消化器外科学会専門医修練施設
  • 日本がん治療認定医気候認定研修施設
  • 日本消化器病学会認定施設
  • 日本肝臓病学会認定施設
 
診療内容

消化管・肝胆膵領域のがんを中心に、胆石、ヘルニアなどの良性疾患や救急疾患に対しても治療を行っています。

治療方針

術前のCT、MRI、PET-CT、内視鏡検査をもとに、毎週術前・術後カンファレンスを行い、全員で治療方針を検討し、手術を行っています。
外科のみならず、内科、放射線科、病理科などとの合同検討会(キャンサーボード)を開催することで、多角的な診断・治療を行っています。

検査機器

消化器内科、放射線科と協力し、胃カメラ、大腸カメラ、CT、MRI、PET-CTなど最新の検査機器を用いて、症例によっては術前3D画像を構築するなど詳細な検討を行っています。

手術

術前カンファレンスを行い、各学会のガイドラインに沿い、患者さん一人一人の背景に応じたオーダーメイドの手術を行います。
当科では、内視鏡手術、低侵襲手術に力を入れており、進行癌、他臓器浸潤癌、開腹手術歴のある困難症例に対してもほとんどの手術を内視鏡で行っています。手術創はより小さく少なくなるよう努めており、単孔手術を積極的に行っています。また、一般的に内視鏡手術では血管の結紮に金属製のクリップを用いることが多いですが、当科では体に吸収される糸を用いることで、なるべく体の中に異物が残らない手術を心がけています。

【手術症例数】

  2015年 2016年 2017年
頭部 0 0 0
顔面・頭頸部(甲状腺) 7(7) 4(0) 7(0)
胸部 外傷 0 0 0
肺(肺癌) 45(21) 39(26) 46(27)
縦隔・横隔膜 2 4 0
食道(食道癌) 2(2) 1(1) 2(2)
胸壁 0 3 6
乳腺(乳癌) 5(4) 1(1) 2(2)
その他 6 4 11
腹部 外傷 1 1 1
虫垂(小児例) 25(3) 17(4) 25(4)
胆道(胆石症) 48(39) 30(22) 39(36)
胃十二指腸潰瘍(腹腔鏡) 1(1) 3(3) 5(5)
胃癌(腹腔鏡) 10(10) 13(12) 12(12)
イレウス 15 14 4
肝・脾(肝癌) 42(28) 28(23) 20(19)
膵(膵癌) 2(1) 2(2) 0(0)
結腸・直腸(腹腔鏡) 28(24) 15(14) 17(15)
その他の腸 25 10 19
肛門 8 9 7
後腹膜、その他 8 11 20
急性腹膜炎 13 12 14
ヘルニア(小児例) 62(0) 36(0) 50(0)
心・大血管(人工心肺使用) 0 0 0
心・大血管(人工心肺非使用) 3 0 2
末梢血管 43 19 44
軟部組織 58 115 76
泌尿・生殖器 0 0 0
総計 459 391 429
 
消化管(食道・胃・大腸)、肝がん

【腹腔鏡手術】
腹腔鏡手術は、お腹に5mm〜1cm大の創を作り、そこから腹腔鏡や手術器具をお腹の中へ挿入し、テレビモニターを見ながら、お腹の中で手術を行う方法です。
腹腔鏡の拡大された視野により細かい血管や神経が詳細に分かることにより、繊細で出血量の少ない手術が可能となることや、創が小さいことにより術後の疼痛が少なく、入院期間も短くてすむといった利点があります。
欠点としては、高度な技術が必要であることや手術時間が長くなるといったことがあります。

【当科での腹腔鏡への取り組み】
当科では消化器管のがん、肝がんに対して積極的に腹腔鏡手術を行っています。
以前に開腹手術の既往がある症例、腫瘍が大きかったり、他の臓器に浸潤を認めるがんであっても多くの症例において腹腔鏡で手術を完遂しています。
また、創の大きさを小さくしたり、創の数を減らすことで低侵襲な出を行っています。
さらに、腹腔鏡手術では、血管の結紮に金属製にクリップを用いることが多いですが、当科では吸収性の糸を用いることで体の中に異物が残らない手術を行っています。

TAMIS-ISR

大腸がんの中でも肛門に近いところにできる下部直腸がんでは、肛門ごと腫瘍を切除し、永久的な人工肛門を作ることが必要となる場合があります。
しかし、最近では、肛門を温存し、永久的な仁個肛門を作ることを回避する括約筋間直腸切除(ISR)という手術手技が行なう施設も増えてきています。
また、腹腔内だけでなく、肛門側からも内視鏡を用いて行うTAMISという術式が注目を集めており、TAMISにより詳細な解剖を確認しながら手術が可能となります。
当科では、TAMISを用いたISRを施行しています。


出典:大腸がん治療ガイドラインの解説 2014年版

 
NOSE手術

腹腔鏡下大腸手術においても、切除した腸管をお腹の中から取り出すために、お臍などに少なくとも5cmの大きさの小切開が必要となります。
無小切開創手術(NOSE手術)では、切除した腸管を直腸を肛門からお腹の外へ取り出すことで、小切開せずに腸管の摘出が可能となります。
これにより術後の疼痛の軽減、整容性が保たれます。
当科では良性の大腸疾患や早期大腸癌に対する内視鏡切除の追加手術において、NOSE手術を行っています。

 
腹腔鏡下肝切除術

当科では、肝臓の左側にできたがんや肝臓の表面にできた癌に対して腹腔鏡手術(外側区域切除、部分切除)を積極的に行っています。
肝臓に対する開腹手術は非常に大きな創が必要で術後の疼痛も強いですが、腹腔鏡では非常に小さな創で手術を施行することで、整容性に優れ、術後の疼痛も少なく、入院期間も短縮されます。

 
鼠径ヘルニア手術

【鼠径ヘルニアとは】
鼠径ヘルニアとは、鼠径部(足の付け根の部分)の皮下に、お腹の壁にあいた穴から腸や脂肪などの臓器が飛び出た状態のことであり、「脱腸」などとも呼ばれています。
症状に違和感や疼痛がありますが、時に飛び出た腸が元に戻らなくなることがあります。その状態を「嵌頓」といいますが、嵌頓を放置しておくと半日ほどで、飛び出た腸が腐り、命に関わることもあります。その場合、緊急手術による腸の切除が必要となります。
鼠径ヘルニアは自然治癒することはなく、治療には手術が必要となります。

【鼡径ヘルニアの手術】
鼠径ヘルニアに対しては、従来は鼡径部の皮膚を切開し、体の外側からお腹の壁にあいた穴をシートでふさぐ手術が行われていました。近年は、腹腔鏡を用いた手術が増加しています。

【腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術】
鼡径ヘルニアに対する腹腔鏡手術には、TAPP法とTEP法とよばれる方法があり、当科ではTAPP法で行います。
一般的なTAPP法はお臍に12mm、左右のお腹にそれぞれ5mmの創を作り、そこから腹腔鏡や手術の道具をお腹の中に挿入し、お腹の内側から手術を行います。腹膜を切開し、お腹の壁の穴を内側からシートで塞ぎ、金属製のコイルでお腹の壁に固定します。腹膜を縫合し、手術を終了します。
腹腔鏡の特徴として、創が小さいことにより術後の疼痛が少ないこととお腹の内側から観察することで反対側にも隠れたヘルニアがないか確認することができることです。
当科での手術と特徴としては、臍部の創を5mmにすること、金属製のピンを使わず吸収性の糸を使うことで、術後の疼痛をさらに少なくし、日帰り手術を可能としています。また、過去にお腹の手術歴がある方や再発症例に対しては腹腔鏡手術は困難な場合もありますが、当科ではほぼ全例に対して腹腔鏡手術を行っています。

【当科での鼠径ヘルニア手術の特徴】

  • 手術既往、再発症例も含めほぼ全例腹腔鏡下手術
  • 術後疼痛の原因となりうるメッシュ固定具の不使用
  • 最小創
  • 漿液腫予防
  • 術後早期の違和感対策
  • 完全日帰り手術可能
 

 

 

【腹腔鏡下ヘルニア手術のクリニカルパス(日帰り手術の場合)】

  当日
術前 術中 術後
安静度 朝入院します。
手術室に
歩いて入ります。
  2時間後から歩行可能です
食事 絶飲食   2時間後から水分摂取可能です
麻酔   全身麻酔  
処置 血栓予防のストッキングを装着します。 血栓予防のマッサージ器を足に装着します。 心電図モニター、マスクによる酸素投与を開始します。
術後2時間後に酸素マスク中止、モニターを除去します。
注射薬剤 手術室で点滴します。   術後の点滴は1本だけです。
終了後抜針します。
説明     手術終了後に医師から結果説明があります。
夕方診察後に退院となります。
帰宅後シャワー、食事できます。
 

【腹腔鏡下ヘルニア手術のクリニカルパス(2泊3日の場合)】

  手術前日 当日 術後1日目
術前 術中 術後
安静度 病院内自由です。 手術室に歩いて入ります。   3時間後から歩行可能です。  
食事 夕食以後は絶食
飲水はできます。
絶飲食   3時間後から水分摂取可能
夕から普通食が出ます。
 
麻酔 麻酔科医師から麻酔の説明   全身麻酔    
処置 臍そうじをします。 血栓予防のストッキングを装着します。 血栓予防のマッサージ器を
足に装着します。
心電図モニター、マスクによる酸素投与を開始します。
術後3時間後に酸素マスク中止、
モニターを除去します。
創部の確認をします。
注射
薬剤
下剤を内服します。 朝浣腸をします。
手術室で点滴します。
  術後の点滴は1本だけです。
終了後抜針します。
 
清潔 入浴可です。       シャワーできます。
説明 医師から手術説明
看護師から入院生活についての説明
    手術終了後に医師から結果説明があります。 問題なければ退院可能です。
外来受診の説明があります。
通常は退院後生活の制限はありません。
 
胆石(胆のう結石)手術

胆石(胆のう結石)は胆のうにできる結石です。右の肋骨の下には肝臓があり、そこで作られた胆汁は総胆管を介して十二指腸へ流れ出ます。総胆管の途中に枝分かれした管があり、その先に胆のうがあり、肝臓にくっついています。胆のうは一時的に胆汁を貯蔵、濃縮し、食べ物が十二指腸を通過すると、収縮することで単純を十二指腸へ送り出します。
胆石があっても必ず症状が出るわけではなく、23%は無症状と言われています。症状としては、右の肋骨の下の痛み、背部・肩への痛みなどがあります。胆石により胆汁のうっ滞や先菌感染を起こすことがあり、その場合、強い疼痛、発熱、嘔吐などが出現することがあります。
胆石に対する治療法には、内科的治療と外科的治療(手術)があり、一般的には手術が行われています。内科的治療には、胆石溶解療法、体外衝撃波療法があります。胆石溶解療法で溶解できる結石は約18%で溶解までは1年程の期間を要し、3年後の再発率は約40%との報告があります。体外衝撃波療法で結石を消失できる割合は約55%、再発率は5年で約40%との報告があります。

 
胆石の手術

胆石に対する手術は、胆石ごと胆のうを摘出することで、胆石ができる場所をなくしてしまうという意味で根本的な治療であるといえます。胆石の手術には、開腹手術と腹腔鏡手術があります。腹腔鏡手術は、日本では1990年から開始され、一般的にはお臍とみぞおちに各1カ所、右の肋骨の下に2カ所の創を作り、そこから腹腔鏡や手術の道具をお腹の中に挿入し、胆のうを摘出します。医療機器や手術技術の向上により現在では、創の数を減らしたり(reduced port surgery)、1カ所の創から手術を行う(単孔式手術)施設も増えてきています。
当科では、お臍の1〜2cm の創と右の肋骨の下の3mmの創から腹腔鏡手術を行っています。お臍の創に関しては、一般的に単孔式手術では2〜3cmの創が必要ですが、当科では右の肋骨の下に3mmの創を追加することにより創を小さくし、術後の疼痛の軽減を図っています。右の肋骨の下の創も3mmと小さいため、痛みもほとんどなく、傷跡も目立ちません。さらに、一般的には胆のうの切除の際に胆のう管と胆のうの血管を金属製のクリップで結紮することが多いですが、残ったクリップを核として結石が再発するとの報告もあり、当科では吸収性の糸を用いることで術後の異物を残さない手術を行っています。
また、過去にお腹の手術歴がある方や感染を起こした症例に対しては腹腔鏡手術は困難な場合もありますが、当科ではこのような症例に対しても可能な限り腹腔鏡手術を行っています。

【当科での胆石手術の特徴】

  • 最小創で行う単孔式手術
  • 異物を残さない手術
  • 手術前日入院、術後2日目退院(3泊4日)

当科での腹腔鏡下胆嚢摘出術の創

 

 
総胆管結石手術

総胆管胆石とは
総胆管にできた結石を総胆管結石といいます。総胆管結石が存在すると、胆汁の流れが悪くなり、肝機能障害や黄疸、胆管の炎症が出現することが多く、特に胆管の炎症は重症化すれば命に関わるため、総胆管結石に対しては治療が勧められます。

総胆管結石の治療
総胆管結石の治療には、①総胆管結石を内視鏡(胃カメラ)で取り除いた後に、(主に腹腔鏡)手術で胆のうを摘出する方法、②開腹手術により胆のうを摘出、総胆管を切開し総胆管結石を取り除く方法、③腹腔鏡手術で、胆のうを摘出し、総胆管を切開し総胆管結石を取り除く方法があります。これらのうちのどれを選択するかは、各病院の方針や炎症の状態により異なります。

総胆管結石に対する腹腔鏡手術(LCBDE)
当科では、腹腔鏡手術により胆のうの摘出と総胆管の切開、結石の除去を行う方法(LCBDE)を積極的に行っています。
LCBDEは高度な技術を要するため、この手術を行う施設は限られています。
LCBDEの利点として、開腹手術に比べて創が小さいため術後の疼痛が少なく早期退院が可能なことや、内視鏡治療と比べて1回の治療で終了するなどがあります。
内視鏡の治療では総胆管の出口の乳頭括約筋を切開または拡張することで総胆管結石を取り除きますが、これにより胆管の逆流防止機能が低下または消失します。これにより将来的に胆管炎、結石の再発、胆管癌が発生する可能性を否定できません。LCBDEでは乳頭括約筋を温存することが可能となります。

【当科での総胆管結石手術の特徴】

  • 総胆管結石に対する腹腔鏡手術(LCBDE)を施行
 
急性虫垂炎手術

急性虫垂炎とは
虫垂は大腸のはじめにある細長い紐状の腸管です。
これに細菌感染が起こることで虫垂炎を発症します。
虫垂炎の症状には、腹痛、発熱、嘔吐などがあり、増悪すれば腹膜炎を起こします。

急性虫垂炎の治療
虫垂炎の治療には、絶食と抗生剤による保存的治療と手術による治療があります。
保存的治療を行っても効果が低い場合は手術が必要となります。また、保存的治療で炎症が治まっても、後日、再発する可能性があります。
手術には開腹手術と腹腔鏡手術があり、細菌では腹腔鏡手術を行う施設が増加しています。

腹腔鏡下虫垂切除術
虫垂炎に対する腹腔鏡手術は、一般的にお臍と腹部の計3カ所の創から腹腔鏡と手術器具をお腹の中へ挿入し、虫垂を摘出し、お腹の中を洗浄します。
開腹手術と比較し、創が小さいため、術後の疼痛が少なく、退院期間が早いことや創部の感染が少ないことが利点です。
最近では、手術の創を減らしたり(reduced port surgery)、お臍の1カ所の創から行う手術(単孔式手術)も増加しています。
当科では、お臍の中の創と恥骨上の3mmの創から腹腔鏡手術を行っています。一般的に単孔式手術では2〜3cmの創が必要でお臍の創もある程度目立ちますが、当科では恥骨上に3mmの創を追加することによりお臍の創をお臍の中に隠れるほど小さくし、整容性と術後の疼痛の軽減を図っています。恥骨上の創も3mmと小さいため、痛みもほとんどなく、傷跡も目立ちません。

【当科での急性虫垂炎手術の特徴】

  • 最小創で行う単孔式手術
  • 術後2日目退院

 
救急対応

腹膜炎、虫垂炎、胆嚢炎、腸閉塞などの救急疾患や通院患者さんの急変に対応できるように外科医が待機(病院内あるいはオンコール)しています。

病診連携

近隣の医療機関と密接に連携をとり情報を共有することで、急性期をすぎれば早期に地域の診療所(病院)でご加療いただけるようにするとともに、体調に変化があった場合は病状に応じて速やかに診療できる体制を取っています。土日祝日・夜間も紹介に対応できる体制としています。

外来予定
 
午前 和田 大助
(肝胆膵・一般外科)
篠原 永光
(内視鏡・一般外科)
福田 洋
(肝胆膵・抹消血管・一般外科)
尾形 頼彦
(内視鏡・一般外科)
大塚 敏広
(内視鏡・一般外科)
中川 靖士
(乳腺・甲状腺外科)
中川 美砂子
(乳腺・甲状腺外科)
高田 厚史
(内視鏡・一般外科)
中川 靖士
(乳腺・甲状腺外科)
中川 美砂子
(乳腺・甲状腺外科)
午後 新居 章
(小児・一般外科)
外来担当医(要問合せ)

※医師が学会等出張の場合、休診となることがあります。
○受付時間は午前8時00分~午前11時
(再来受付機 予約診療:午前8時05分~午後11時30分

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