診療情報
形成外科って何をしているんだろう?と思われる方も多いと思います。
形成外科とは皮膚科・眼科・耳鼻科などのように体の部位や臓器の名前で分類された診療科ではありません。そして、扱っているのは、頭のてっぺんからつま先までのからだの表面全体と、広範囲にわたっています。
生まれつきや、外傷(けが)、皮膚や皮下の腫瘍(できもの・しこり)などのようなものに対し、機能的のみでなく形態的(整容的)にも正常な状態に近づけることで、患者さんの生活の質“Quality of Life(QOL)”の向上を目指す外科系の専門領域です。
対象疾患
- 皮膚・皮下腫瘍
皮膚の良性腫瘍や母斑(あざやホクロのようなものから、粉瘤、脂肪腫など)・血管腫、そして、皮膚の悪性腫瘍まで様々なものを扱っております。
また、後述しますが、当院では赤あざ治療用のレーザー(Vビーム)、茶色や青色のあざ治療用のレーザー(Qスイッチルビーレーザー)、炭酸ガスレーザーなどを所有しております。
- 外傷・熱傷
擦り傷や切り傷などのけがの処置、熱傷(やけど)の治療。
- 難治性潰瘍
なかなか治らない創、例えば褥瘡(とこずれ)などの治療。
外傷などでできた創がなかなか治らないために当科を受診する患者さんもいます。
- 顔面骨骨折
顔のけがだけではなく、顔の骨折(頬骨、眼窩底、鼻骨など)の治療
- きず跡
手術やけがのきず跡そのものが気になる(肥厚性瘢痕やケロイド)、引きつれが気になる、痛かったり、かゆみがとれないなどの治療
- その他
眼瞼下垂(生まれつきのものもありますが、後天的(加齢)のものが多いです。文字通り、眼瞼(まぶた)が下がる病気です。まぶたが下がる(かぶさる)ことにより、視野が狭くなったりします。)
陥入爪、腋臭症(ワキガ、保険適応です)、副耳・埋没耳などの耳介変形などの治療
レーザー治療
- Vbeam(Vビーム)
厚生労働省で認可された赤あざ治療用医療レーザーであるキャンデラ社製のVbeamを使用しています。
治療対象は乳児血管腫(苺状血管腫)、単純性血管腫(ポートワイン血管腫)、毛細血管拡張症などに対し保険適応になっています。
疾患の性質上、赤ちゃんが多いです。基本的に外来通院での治療を行っております。高松市からだけでなく、東讃・中讃地区からも患者さんが集まっています。
- 茶・青あざ治療用レーザー
JMEC社のThe RUBY Z1を使用しています。
異所性蒙古斑、太田母斑、扁平母斑、外傷性刺青の治療を行っています。
異所性蒙古斑とは、四肢などのお尻以外に認められる蒙古斑で、色調の濃いものは自然に退色せずに大人になっても残存するものがあります。
手術症例数
平成24年に形成外科開設以来、手術件数は年々増加しています。
平成24年度 224件
平成25年度 442件
平成26年度 635件
なるべく、局所麻酔の手術は当日に行うよう心がけております。
何か気になる症状などがありましたら、相談してください(電話の場合は午前中は外来中で対応困難な場合もありますので、午後からでお願いします)。